カンピロバクターの注意点

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カンピロバクターの注意点

質問内容

2歳の娘がいます。友人のお子さんがカンピロバクターによる食中毒になったそうです。注意点を教えてください。

広島市小児科医会の堂面政俊先生が答えます。

 ウイルスや最近が食物を介して感染し、腸炎などを引き起こすのが食中毒です。一般的に、ノロウイルス(小型球形ウイルス)やロタウイルスなどによる「ウイルス性腸炎」は、水分管理がしっかりできれば、数日で自然に治ります。
 しかし、大腸菌のほかサルモネラ菌、カンピロバクターによる「細菌性腸炎」は症状が重い傾向があります。多くは2~4日の潜伏期を経て発症。発熱、吐き気、下痢などの症状が出ます。細菌性の場合、強い腹痛と水っぽい下痢が何度も長く続く傾向があり、血便を伴うことも珍しくありません。
 さて、今回ご質問のカンピロバクターは、特にニワトリが体内に持っているといわれています。カンピロバクターは熱に弱いので、子どもに鶏肉を食べさせる場合は、生食は避け、くれぐれも十分に加熱処理してください。卵にもカンピロバクターやサルモネラ菌が潜む場合があり、生食はお勧めしません。
 調理の後は、手を洗剤でよく洗いましょう。まな板、包丁、台ふき、菜ばしなどにも菌が付着していますので、熱湯で洗い流すようにしましょう。
 治療の基本は、安静にすることと塩分を含む水分をしっかり取ることです。医療機関を受診して、必要があれば有効な抗生剤の投与を受けてください。

(参照元:中国新聞 2011.06.14 朝刊)


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