4月再開の同時接種 問題ないの

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4月再開の同時接種 問題ないの

質問内容

一時見合わせになっていたインフルエンザ菌b型(ヒブ)と小児用肺炎球菌のワクチンの接種が、4月に再開しました。5カ月の息子に接種するべきですか。

広島市小児科医会の堂面政俊先生が答えます。

 ヒブと小児用肺炎球菌のワクチンを接種した子どもの死亡事例が報告され、接種が一時見合わせとなっていました。しかい厚生労働省は安全上の懸念はないと判断し、4月から接種を再開。詳しい内容は、厚労省などのホームページをご覧ください。
 そもそも、細菌性髄膜炎を防ぐヒブと小児用肺炎球菌のワクチン接種は、私たち小児科医師が待ちに待っていたものでした。他の多くの国ではずっと以前から定期接種になっており、その必要性が世界で認められているからです。
 しかし、日本ではワクチンの副作用を過大にとらえて効果を軽視する風潮により、ワクチン行政が世界から大きく遅れ、その間、細菌性髄膜炎によって多くのお子さんが亡くなりました。
 同時接種は医学的にも問題ありません。受診回数を減らし、患者の負担を軽くできます。2種類を同時に接種する場合は通常、右と左の上腕に1種類ずつ分けて打ちます。
 残念ながら、各種の予防接種後の健康被害をゼロにするのはこんなんです。しかい予防接種の目的は、防げる病気の被害から子どもたちを守ることー。その必要性を正しく知ってほしいと切に願っています。

(参照元:中国新聞 2011.07.12 朝刊)


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