鼻涙管閉塞とは
質問内容
2カ月の息子は生まれたときから、右目に涙や目やにが続いてします。眼科で先天性鼻涙管閉塞と言われました。どんな病気ですか。
広島市眼科医会の橋本克枝先生が答えます。
涙は、両目の上まぶたの耳側にある涙線で作られています。目の表面を潤し、目頭の上と下にある涙点という小さな穴に吸い込まれます。吸い込まれた涙は細い管「鼻涙管」を通って鼻の奥へと流れます。これが涙の道筋です。
皆さんも経験があると思いますが、大泣きをすると鼻がぐしゅぐしゅして鼻水がたくさん出ます。たくさん出た涙が、鼻涙管を通って鼻へ流れたために起こる現象です。
鼻涙管の鼻への出口に、生まれてくるときには破れるようになっている膜のようなものがあります。中には、この膜が破れずに生まれてくるケースもあります。これを先天性鼻涙管閉塞と言います。
涙が鼻の方に流れていかずに詰まった状態になるので、涙がでるようになるし、細菌感染が起こると目やにが出ます。
この病気の治療法はまちまちです。生まれてしばらくたってから、膜が自然に破れて開通することもあるからです。どのように治療していけばよいかは、目やにや涙の程度、お子さんの月齢、症状の強さなどで違ってきます。
眼科で症状の経過を見てもらいながら、治療をしていくことが大切です。
(参照元:中国新聞 2011.10.18 朝刊)