思い通りいかないと手出る息子

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思い通りいかないと手出る息子

質問内容

3歳の息子は、思い通りにならないと兄弟はもちろん、お友達にも手が出ます。家でも悪いことをしたときにはパチッとたたくことがありますが、まねるのでしょうか。

広島市小児科医会の松田文雄先生が答えます。

 子どもは親のしつけを通して、人との接し方や感情の表し方、そして人の動かし方を学びます。例えば、相手の言動を戒める時には「パチッとたたけばいいんだ」と学びます。
 日頃の対応が将来の人間関係に少なからず影響を与えます。まず、普段の接し方を変えなければならないでしょう。
 子どもが好ましくないことをしたときには、まず理由を尋ねます。理由が言えない時には「◯◯が嫌だったのかなぁ?」と理由を探します。「じゃあ今度はヤダ!って言えるといいね」と伝えます。もし、言えた時には、言葉で表現できたことを褒めましょう。
 手が出た時に「いけません、やめなさい!」と叱りながら子どもの手を握ると振り払おうとするでしょう。むしろ、平手で手をゆっくり押さえながら「◯◯だったんだね」と子どもの行動を気持ちを表す言葉に翻訳しながら「ヤダって言えるといいね」と繰り返し伝えます。
 「けんかするんだったら、もうおもちゃ買わないよ!」と脅したり、「もうパチッってしないって約束しよ!」と一方的な約束をしても解決にはなりません。
 親の悪い手本を改め、良い手本を示しながら、暴力的な行動よりも言葉で表現する力を育てる。好ましい言動を具体的に示して、できたら認める。そんな対応を根気よく続けることが大切です。

(参照元:中国新聞 2012.08.07 朝刊)


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