親の仕上げ磨きいつまで

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親の仕上げ磨きいつまで

質問内容

小学1年の娘は一人で十分な歯磨きができません。どう対応すればいいですか。親の仕上げ磨きはいつまで必要ですか。

広島大大学院の香西克之教授(小児歯科学)が答えます。

 小学校の低学年はちょうど乳歯が抜けて、新たな永久歯が生えてくるころです。
 しかし、生えて間もない2、3年は十分成熟していないため、虫歯菌が作りだす酸に対する抵抗力が弱く、虫歯になりやすいのです。また、子ども本人の操作だけでは歯ブラシが届きにくく歯垢がしっかり除去できません。親による仕上げ磨きは、小学4年生ごろまでは必要です。
 また歯垢を原因とする歯肉炎も近年、小学生に増加しています。遷移たっぷりの、かみごたえのある食べ物をあまり取らず、唾液の分泌も減り、粘着性の歯垢がたまりやすくなっているようです。
 小学生になったからといって歯磨きを本人任せにするのは、虫歯や歯肉炎を予防するためには、大変危険です。永久歯が生えそろう時期こそ、時間をかけて丁寧に歯の清掃をしなければなりません。
 毎日の仕上げ磨きが難しければ、時々、歯の染め出しチェックをして、汚れが付いていないか確認してください。歯垢染色剤はドラッグストアなどの歯磨きコーナーで入手できます。
 永久歯は食べるため、話をするために、何十年も使う体の道具です。ご飯やおやつを食べた後に、お皿やお箸を洗うのと同じように歯もきれいにしてあげたら、きっと一生長持ちすると思いますよ。

(参照元:中国新聞 2012.08.28 朝刊)


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