4歳の娘 虫さされの後とびひに
質問内容
4歳の娘は虫さされの後、とびひになりました。治療と予防について教えてください。
広島市小児科医会の山本匡先生が答えます。
とびひは、ブドウ球菌により水ぶくれができるタイプと、溶連菌によりかさぶたができるタイプがあります。
虫さされや湿疹、あせもをかいたり、けがをしたりして、そこから細菌が入るととびひを発症します。いずれも放っておくとどんどん広がったり、兄弟や他のお子さんにうつったりします。早めの治療が大切です。
治療は、とびひになった部分を洗浄し、抗生物質の飲み薬と塗り薬が必要です。とびひの部分やそこから出る液が付くとうつりますから、ガーゼで覆ってください。
消毒については賛否がありますが、抗生物質が効きにくい菌が増えており、イソジンによる消毒は有効だと思います。また、最近は傷口から染み出る液をパッドで吸収するばんそうこうもありますが、とびひの場合は密閉すると細菌が増殖するので使わないでください。
また、かゆみを伴う場合、抗ヒスタミン剤を飲んでもらうこともあります。他の子と一緒にお風呂やプールに入るのは治るまで禁止です。タオルも別にしてください。
予防ですが、虫さされ、湿疹、あせもは、かかないようにして、治療をしてください。特にアトピー性皮膚炎のお子さんは、とびひになりやすく重症化しやすいので注意が必要です。また、皮膚を清潔にすること、爪を切ること、鼻をほじらないことにも気を付けてください。
(参照元:中国新聞 2012.09.18 朝刊)