「経口補液」家庭でどうすれば

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「経口補液」家庭でどうすれば

質問内容

4歳の娘が嘔吐下痢症で受診したら「経口補液」を勧められました。家庭でどうすればよいか、教えてください。

広島市小児科医会の藤江篤志先生が答えます。

 経口補液療法は簡単に言うと、点滴する代わりに飲むことで、「脱水」の治療をすることです。嘔吐や下痢で失われる水分や電解質を補うのが目的です。薬局などで経口補液のための飲料が市販されていますが、家でも簡単に作れます。
 水500ミリリットルに食塩1.5グラム、砂糖20グラムを溶かしてください。ただ、市販のスポーツ飲料より塩分が多く、甘みも少ないので飲みにくいかもしれません。レモンやオレンジを搾り入れると飲みやすくなり、カリウムの補給にもなります。
 一度にたくさん飲ませて吐くと逆効果です。嘔吐が少し落ち着いたら、小さじ1杯(5ミリリットル)から始めます。10分くらい観察して嘔吐がなければ、倍の量を飲ませ、少しずつ増やします。
 嘔吐や下痢で塩分なども体から失われるので、最初は飲んでも塩辛く感じません。塩辛く感じ始めたら脱水が治ってきた証拠。消化の良さそうな食べ物を少しずつあげてみましょう。
 手作りの経口補液を嫌がるようなら、昔からあるおかゆに梅干しでもいいでしょう。具のない薄めの味噌汁でご飯を軟らかくしてあげてもいいです。
 ポイントは「無理せず少しずつ、何度も」です。少量ずつ与えても吐き続けるときは、かかりつけ医に相談してください。

(参照元:中国新聞 2012.12.25 朝刊)


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